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父への挽歌(1) 最後の看護 [肺ガンだった父の話題]

お悔やみコメントを下さった皆さま、
どうもありがとうございました。
まとめてで失礼でございますが、厚く御礼申し上げます。

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父の最期に関しては、
母と二人で病室に泊まって、
看護のマネゴトをしたのだが、
あれで良かったのかどうか、
いまだにわからない。

私はバカなので、
治療をしていれば、父がまた回復して
自分で歩いてトイレに行き、
自分で起き上がって食事をとり、
「また、あんたらに心配をかけたなぁ」
と言ってくれると思っていたのだった。

酸素吸入を嫌がって
酸素マスクを跳ね飛ばす父に
「これ、してなきゃだめ!」
と叱って、マスクを付け直し、
たんの吸引を嫌がって
看護師さんをつきとばす父に
「たんを取らなきゃ、呼吸が苦しいのよ!」
と叫んで、
看護師さんと一緒に暴れる父をおさえつけた。

特に、たんの吸引は
鼻からチューブを通して行うので
本当に痛かったのだろう、
終わったあと、ゼイゼイと呼吸をしながら、
目に涙を浮かべていた。

「終わったよ、痛かったね、ごめんね」
と言いながら、
何度、涙を拭いてやったことか。

でも、こうした方が
少しでも良くなるのだと、信じていた。

でも、きっと、
何度も何度も、あんな痛い目に遭わせても
延命したのは、恐らくは数時間か。

もちろん、酸素吸入も、たん吸引も
医師からの指示(あるいは看護師さんの判断)で
やったことであり、
私が自分の独断で、父を苦しめたわけではない。

でも、それでも、
何が最善のことだったのか、
いまだにわからない。

 
 

きっと、永遠にわからない。
 
  
 
 
 
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