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「イキガミ」観てきました [映画・TV・美術・文学の話題]

友人と、映画「イキガミ」を観てきました。

(以下、ネタバレがありますので、
 読みたくない方はここでお帰り下さいませ)

 



一言でいうと、
「良かった!
 原作(ノベライズ版)よりちょっと薄いけど」
ですね。
 
ストーリーは、公式サイトを見ていただくとして
(音が鳴ります。ご注意下さい)
24時間後の死を宣告された人間が、
何をつかみ、何を捨てて、どう死と向き合うか、という
かなり重いテーマなので、
どう描いても、難しいことは難しい。
 
「実際はもっともっと苦悩するのでは?」
「実際はもっともっと絶叫するのでは?」
という疑問から逃れられなかった。
 
ひとつひとつのエピソードをもっと観たかったというか。
それだけ、ひとつひとつのエピソードが面白かったわけで、
原作の勝利か。
 
松田翔太のほかにも、
イキガミを演じた俳優として、塚本高史、山田孝之、金井勇太、
松田の上司に笹野高史など
俳優陣は、なかなかの粒ぞろい。

特に、自分の死後、自分の角膜を
盲目の妹に与える役の山田孝之は、
ヤクザな生き方をしつつ、妹と一緒に暮らす兄の
ひたむきな愛情が、抑えた演技で胸を打った。
 
幼い頃、交通事故で両親が死亡、妹は盲目となってしまう。
2人は施設で成長。
闇サイトの料金詐欺という、まともな仕事ではないが、
それでも、マンションの一室が借りられる程度には
生活が安定した。

やっと、妹を施設から引き取って
兄妹水入らずの生活ができるという時に、とどいた「イキガミ」。

絶望の淵に立たされつつ、彼は1つの光明を思いつく。
ただでは死ぬまい、この俺の角膜を妹にやろうと。
そのために、妹の手術の順番を早めるように言う彼。
それは、イキガミの特権として許される。
 
ところが、兄の様子がおかしいのに気づいた妹は
兄にイキガミが届いたのではないかと疑い、
「(死亡予定時刻と聞いた)10時が過ぎても
 お兄ちゃんが生きていたら、手術を受ける」
と言い出す。
 
結末は割愛するとして・・・


妹が手術室に向かったあと、
 
「死にたくない・・・死にたくないよぉ」
 
本当は絶叫したかったんだろうに、
つぶやくように言って、廊下にくずおれる兄。
妹が手術成功で目が見えるようになった時、
自分はもう死んでいるという残酷な運命。
 
さすがの演技で泣かせた。
 
 
レンタルDVDになったら、借りるべし。
 

 


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