母が転倒、しかし立てない

2023年9月2日(土)の朝8時前、
「ドン！」という音が聞こえて
リビングにいた私は、トイレへ走った。
トイレにいる母が転倒したとわかった。

どうやって転んだのか、
トイレの狭い空間に
「くの字」に母は折れ曲がっていた。

幸い、頭は打っていなかった。
大して痛がっていない様子から
どこか折ったりひねったりした感じもなかった。

だが、立てない。

私も経験があるけれど、
床にペタンと倒れてしまうと、
何かにつかまらないと立てない。

椅子を持ってきたが、
つかまり立ちはできない。
母の体を持ち上げようにも、
重くて（とほほ）私一人では起こせない。

どうしよう。近くに住む義妹（オイちゃんの母）に連絡しようか。家にいるならすぐに来てくれるだろうけど・・・うーん、どうしよう・・・

すると、母が意を決したように言った。
「玄関まで這っていくわ」
「え？」

粉ミルクのCMの赤ちゃんのように
前脚を投げ出して座った体勢の母は
そのまま、むにゃりむにゃりと
トイレから玄関に向かって、お尻で這い始めた。

むにゃりむにゃり、
　むにゃり、ずり、むにゃり、
むにゃりむにゃり、

玄関の上り框まで這った母は
そこで脚を下に下ろして
取り付けてある手摺につかまって
ようやく立った。

母は
「あんたがいてくれて良かったわ」
と言ってくれたが、母は自力で解決した。
私は横でワーワー言っていただけだった。　

そして、思った。
(これは初めてじゃないな)
と。

もしかしたら、いやきっと、
母は今まで何度も転倒して、
その都度、あんな風に玄関まで這って
自分で起き上がってきたに違いない。

私が知らなかっただけ、のような気がしてならない。

でも、私はまだ勤めねばならない。
母が頑張れるなら、頑張ってもらわねばならない。
今から先のことを心配しても始まらない。

「起き上がれて良かったね」
そういうしかなかった。

タグ：高齢者あるある 高齢者の転倒

コメント 2

「ご無事で良かったですね」　(⌒-⌒)　ホッ！
私、９月に入ってからいろいろあって・・・
こちらに伺ってませんでした。
年齢を重ねるということは初めての経験なので、
体も頭も、アララ〜状態なのです。
ハイ、頑張りま〜す。
　　　　　　　　　　　　　
by hiroko (2023-09-12 11:54) 

hirokoさんこそ、夏の暑さで
お疲れがたまっていませんか？
無理をなさらずに、お過ごしくださいね。
(^_^)
by ひょう (2023-09-17 14:38)