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「キボリノコンノ展」へ行ってきた [映画・TV・美術・文学の話題]

2023年11月4日(土)、
大阪の大丸梅田店13階特設会場で開催している
「キボリノコンノ展」を観てきた。

木彫りの素朴な作品が
ツヤツヤと、まるでニスを塗ったように輝く、
その不思議な作品は
ネットで見たことがある人も多いだろう。

いや、実に面白い体験だった。

実体験というのは、おおむね
本やCDを超えるものだ。
画集で見る絵より、展覧会で見る実物の絵、
CDで聴く曲より、実際のコンサートで聴く生演奏、
後者の方が印象に残るのが当然だ。


ところが、今回の展覧会は違った。
「へー、こんな木っ端があんな見事な作品に化けるとは」
という感じなのだ。


たとえば、「シガール」。
ヨックモックの有名な菓子だが、
近くでアップで撮った実物の作品はこちら。
20231107_konno-sigaru2.jpg

横の袋にご注目。
誰がどこからみても「木彫り」だよね。
これが展示されると、こうなる。

20231107_konno-sigaru1.jpg

不思議ですよねえ、袋がつやつやと輝いて見えるんですよ。

こちらの「海苔」に至っては、
「木彫り」に見える写真すら撮れなかった。
20231107_konno-nori.jpg

近くで見ると、ただの木彫りの海苔なのに
写真に写すと、どう見ても「透明な袋」に見える!

キボリノコンノ氏も、そのへんの「いかがわしさ」は
十分に意識しておられるようで
こんな「表と裏」の作品も並んでいた。

今にもあんこが香りそうな、たい焼き♪
20231107_konno-taiyaki1.jpg

裏は、こちら。
20231107_konno-taiyaki2.jpg

わざと、裏が見えるように展示してあった。

また、「ありえない」をこういう風にひねったか!
と思わせたのが、この「のびール」。
(画像の一部を加工しています)
20231107_konno-nobiru.jpg

実物では絶対に作らない長く伸びた「シガール」を
あえて木彫りで作り、「のびール」なるネーミングまでつける、
それが、彼を単なる「木彫り作家」にしておかない
一面を示していると思った。

今まででお気づきのように、会場は撮影OK。
うーん、写真を見直して
自分の撮影技術の拙さにガックリし、
「もう一度、実物を見たい」と改めて思わせる面白い展示会だった。



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